関節負荷の検出(作成中メモ)
2003.2.22
アイボの関節はPID制御にて制御されている。PIDはP(比例)、I(積分)、D(微分)のそれぞれの要素にて目標点に追随するためのフィードバック制御方法である。これはオフセットが生じた場合や外乱を受けた場合にも速やかに目標点に収束するように考えられている。
もう少し細かく説明すると、通常は目標点までの差分が大きいほど大きなトルクを発生させる。目標点に近づくほど比例成分が少なくなり発生トルクも小さくなる。これによりオーバーシュートを起こしにくくなり発振しにくい制御を行なっている。ところが、これだけだとオフセットを生じてしまった場合、目標点に到達できない場合が起こる。そこで時間で積分しオフセットがいつまでも残っている状態に対してもトルクを発生させることで収束させる。更に外乱が加わり、現状のままでは収束に時間がかかってしまう場合などに微分成分によりそれを検出し早期に補正するためにトルクを発生させる。
アイボはさまざまなセンサーを備えてはいますが、住居内を自由に動き回るにはまだまだセンサーが不十分である。例えば乗り越えられない段差があると、PSDにも反応せずただ衝突を繰り返すといったことがある。ここでこのPID制御のトルク制御を監視し、外乱により発生するトルクを抽出することで関節にかかった負荷を検出・認知することはできないだろうか。